海外の人と英語で気軽に雑談ができる人って憧れますね。
英語学習をがんばれば、いつか自分もそうなれるかもしれない…
そんなことを思いつつ、ふと「何をどれくらいがんばって英語学習すればいいのかなぁ?」と不安になったりもします。
日常会話は中学英語の知識があればOKとはよく聞きますが、英語の成績が悪かった私だと「やっぱり1から勉強をやり直すべきか…」と思っていました。
でも実は、まず「英語で軽く雑談」というぐらいなら参考書で学習するよりも
- ・自分が会話で使いそうな英語フレーズを事前に用意し
- ・少し勇気を出して実践
- ・得意な会話のフレーズを増やしていく
ことでどうにかなるということがわかりました。
「英語で軽く雑談」のイメージとしては「外国人と2人でカフェでお茶をしながらゆるい会話が続けられる」ぐらいの会話です。
この記事ではまず英語が話せなかった理由を洗い出して、それらを克服するための具体的な方法を書いています。
特に「自分は英語が苦手」と思い込んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
英語で雑談が難しい。うまくできない理由3つ
多くの人が少なくとも中学・高校で6年間以上、英語を勉強しているのに。英会話となるとまったく自信がない方も多いと思います。
まずは「なぜ英語の雑談がうまくできないのか?」その理由を掘り下げていおきます。
- 雑談に必要な英語の知識が足りない
- 外国人の前だと言葉がでなくなる
- そもそも日本語でも雑談が苦手
【1】雑談に必要な英語の知識が足りない
まず英会話に必要なのは当然ですが英語の知識ですね。
じゃあ、英語で普通に雑談できるようになるには一体どれぐらいの英語の知識が必要なのか?となります。
でもこれに関しては「中学英語の知識があれば充分」という話は、多くの書籍でも言われていること。
これは決して中学時代に英語の成績が上位でなければダメということではなさそう。
単語にしても文法にしても高校受験をクリアした人なら問題ないレベルの英語力が、英語で雑談するのに必要という話です。
もし中学の英語を全く覚えてないという人は、一度参考書などでおさらいしておく方が良さそうですが、少なくとも日本で大学まで行った人なら英語の知識としては充分足りていると言われています。
それでも多くの日本人が英会話ができないのはどうしてなのでしょうか。
【2】外国人の前だと言葉がでなくなる
高校受験や大学受験を突破したなら、その後どんなに忘れているとしてもかなりの量の単語や文法が頭に入っているはず。
でも外国人に英語で道を聞かれたりするとなかなか言葉が出てこないですよね。
「〇〇への行き方を知りたい」という相手の課題を解決することよりも、「正しく答えないといけない」という意識が勝ってしまうからではないでしょうか?
例えば、行き先を指差しながら「ゴーストレート テンミニッツ レフト(まっすぐ行って、10分、左)」というだけでも相手はまずどっちに向かえばいいかわかるところを、「ソーリー アイドンノー」とシャットアウトしてしまった経験がある人も少なくないと思います。
その大きな要因は日本の英語教育がコミュニケーションのためではなく、間違い探しのための教育になっているから。
受験やテストでいかに減点して振り落とすか?(間違いが無い人を選ぶか?)をゴールにしていることの影響は大きいでしょう。
わたしたちはまず、この「間違えてはいけない」というマインドブロックを取り除くことが英語を話せるようになるために必要なことになっています。
【3】そもそも日本語でも雑談が苦手
もう一つ、「英会話で雑談が難しい」と感じる人の中には、そもそも日本人相手でも雑談が苦手という方もおられるのではないでしょうか?
気の知れた友達や同僚とならいくらでも雑談できても、初対面の人となると「何を話せばいいかわからない」ということもあると思います。(わたしがそうです)
英語だとなおさら難しいと感じるかもしれませんが、雑談が苦手な理由を理解し、そのことを踏まえて英会話用に準備しておけば意外とラクに雑談できると思います。
雑談に必要な3要素
以下、ベストセラーになった書籍「独学大全(自分を変えたい、すべての人へ)」の著者である読書猿さんの記事を引用したものですが、「雑談が苦手」を克服するための3つの要素がとても的確でわかりやすいです。
雑談に必要な3要素、【1】オープン→【2】スイッチ→【3】ストロークを回すことで雑談は続いていくとのこと。
英語の雑談にも、これらの要素を解決する対策をしておきたいところですね。
【1】自己開示(オープン)
知らない人同士の雑談は、オープンすなわち自己開示に始まり、お互いに自己開示を重ねて信頼関係を構築していきます。
→自己開示のコツは「1回量はできるだけ少なく」
【2】スイッチ(話し手の切り替え)
自分だけが一方的に自己開示を続けるのではコミュニケーションにならないので、相手に話す順番を切り替えること(スイッチ)が必要です。これにより話し手と聞き手が入れ替わります。
→コツは、できるだけ相手に(気持ちよく)話してもらうこと
【3】ストローク(反応)
聞き手側に回ったらストロークを返します。ストロークは、テニスなどでボールを打ち返すことですが、ここでは交流分析の用語で「人が他者に与える認識、注意、反応」を言います。相手が発言したらそれに対してストロークを返すことで、会話は続いていきます。
→うなづき、相づち、相手の発言に興味を持っていう「なにそれ、知らない。どういうの?(もっと詳しく)」などはポジティブ(肯定的)なストローク
※読書猿さんの記事より引用
英語で「雑談できない」を克服する解決策5つ
特に日本人は英語で雑談ができない理由は、英語の知識というよりも英語を話すことへの不安や恥ずかしさがネックになっているようです。
そこで、英会話に対する不安をできるだけ取り除くための事前準備を中心に「雑談ができない」のハードルを上げるための方法をご紹介します。
【1】英語で雑談ネタを事前にストック
「最近、冷え込みますね~」
これ、日本人同士で雑談するときにもよく言う言葉ですが、パッと英語で言えますか?
英語でいうと以下のようになります。
「最近、冷え込みますね~」
・It's been cold lately.
・It's getting cold these days.
などなど
単語を見れば知っていても、なかなかパッと言葉に出ないものですよね。(わたしは最初、ここからスタートでした。)
でもこうやって一度見て、声に出してしておけば次からは使えそうな気がしませんか?
しかも、これ一つ覚えておけば「暑いですねえ」「過ごしやすいですねえ」も簡単。
・It's been hot lately.(最近暑いですね~)
・It's been comfortable lately.(最近過ごしやすいですね~)
英語日記でフレーズをストック
こういう雑談のときに自分が使いそうなフレーズをあらかじめ書き出して準備しておけば英語の雑談はかなり安心。
これを英語日記として書きためていくのがおすすめの方法です。
英語日記というと、なんとなく「今日は〇〇しました。〇〇だったです」というものを想像しますが、英会話を上達するために日記をつけるなら会話形式の英語日記を書くのがさらにおすすめです。
できるだけ自分が外国人と英語で雑談するシーンをイメージして、軽い挨拶、軽い自己紹介、仕事のこと、趣味のこと、興味があること、最近の出来事など、話し言葉で書きためておきます。
もちろん日記と言っても、毎日でなくてもいいので「〇〇って英語で何て言うんだろう?」を事前に書き出しストックしておくことでスムーズに英会話を楽しむことができます。
あいづちや繋ぎ言葉
実際に人と話しているときに意外と便利なのが、「ですよね~」など相手の話に対するあいづちや、自分が話している途中で「え~っと~」とか「それから~」といった繋ぎ言葉です。
日本語でもそうですが、会話の「間(ま)」って気になりますよね。
この「間」を英語のあいづちや繋ぎ言葉でうめられるだけでも、「英語で会話ができる」という印象になるのでいくつか覚えておきましょう。
【英語のあいづち】
先ほど「雑談で必要な3つの要素」でもふれたとおり、相手の言葉に対して「うなづき」や「あいづち」で反応することは、相手にポジティブな印象や安心感を与えて会話が続きやすくなります。
以下の5つぐらいがパッと出るようにしておけば、それだけでも全然違います。
・はい / Yes.
・なるほど / I see.
・そうですよね / Right .
・そうなんですか / Realy
・オッケー / Okay ( OK )→発音は「オッケー」よりも「オウケイ」
【英語の繋ぎ言葉】
自分が話すときは特に、言葉に詰まることもよくあると思います。
でも言葉に詰まった時でも「え~っと~」「なんて言えばいいかな~」と英語で言っておけば相手は待ってくれたり、フォローしてくれたりします。(日本語でもそうですよね)
繋ぎ言葉をはさむだけで、会話はスムーズな印象になるのでこれもいくつか覚えておきましょう。
・え〜っと、そうだなぁ / Well…や、Let me see…や、Um…(ア〜ン)
・ってことは、だから、さて / So…
・それから〜 / And then…
・なんて言えばいいのかなぁ / How do I say…
・例えば〜 / For example …
・あってる? / Right? や、Is it correct?
【2】英語の雑談は「いい加減」に
【1】で事前の準備はしっかりやるほど心の余裕が出ます。
でも実際に英会話の時はもっといい加減にいきましょう。
- ・間違えるのは当たり前
- ・わからなければ聞けばいい
と、これでいいのです。
考えてみてください。
日本語を勉強中の外国人と話す時、その人が日本語を言い間違えたら笑いますか?
またはイライラしますか?
少しも間違えない方が不自然なぐらいですよね。
わからないことを積極的に質問してきたらいくらでも教えたいと思いますよね。
英会話の場合、英語を話す相手からするとあなたが外国人です。
間違えて、分からなければ聞いて、とりあえず伝わればそれで雑談はOKなのです。
「いい加減」という言葉はどちらかというとネガティブな使われ方をしますが、ゆるいぐらいが「ちょうど良い加減」なのです。
日本人の英語に対する完璧主義は海外の人にとっては堅苦しいとか神経質なだけ。もっと気楽に「いい加減」な気持ちで話してみましょう。
【3】会話の流れをコントロールする
より気軽に雑談できるようにするには、自分が得意な話題になるよう会話の流れをコントロールすることです。
1番簡単な方法は自己紹介するときや相手の質問に対してシンプルに伝えること。
例えば「好きなことは?」と聞かれたとき「映画とか、音楽とかゲームとか、あと旅行も好きだし、ジムに通ってたりするよ」など盛りだくさんに答えるよりも「特に映画が好きで最近は〇〇という映画に感動したよ」と内容を絞ってシンプルに答えることです。
そうすれば「それってどんな映画なの?」とか「わたしもその映画観たよ!こいうところがいいよね!」などの話題になるでしょう。
あらかじめその話題に対する自分の意見を簡単に考えておけばあとは自分が得意な(英語でのフレーズを練習した)話で会話できるわけです。
自分が話したい会話を事前にシミュレーション
↓
会話の最初にその話題に絞って伝える
↓
得意な話題で会話する
↓
得意な会話のストックを増やす
こういう感じで話せる英語フレーズを増やしていけば、会話を楽しみながら雑談の幅も広げることができます。
雑談するときはお互いが「なにを話そうか?」と話題を探り合っているので、自分がシンプルに伝えればかなりの確率で話題をコントロールすることは可能です。
【4】英会話でお決まりの話題は答えを用意しておく
あと、外国人と英語で話す場合ならではの、よくあるお決まりの話題はおさえておきましょう。
例えば日本についての話題。
「いま日本では何が流行っているのか?」「海外と違う日本の特徴は何か?」「日本でおすすめの観光地は?」「日本に来たらぜひ食べるといいおすすめグルメは?」などは外国人にとって興味があるところです。
あと英語についても質問される可能性ありです。
「なぜ英会話を勉強しているのか?」「いつから英語を勉強しているのか?」など、英会話を勉強したくてその人と話す機会ができたのならそれを簡単にでも伝えられるようにしておくといいでしょう。
雑談の相手が日本にいる人なのか、海外とオンラインで話すのかによって多少は話題も変わってきますが、この辺りは英会話ネタとして予習しておくと聞かれても焦らず話せると思います。
【5】英語でコミュニケーションの機会を増やす
あとはいかに英語でコミュニケーションをとる機会を作るかだと思います。
一方的に話すことは、会話のフレーズを準備して声に出して練習すれば上達すると思いますが、リスニングはやっぱり会話をするのが1番ですね。
というのもリスニングは1対1で会話する方が聞き取りやすいからです。
リスニングを鍛えてから英会話をしようと思うと、例えば「英語のドラマや映画を聞きとれるようになってから」と思ったらしがちですが、ドラマや映画の英語を聞き取れるようになるには時間がかかり過ぎます。
なぜならネイティブ同士が普通に話す会話はスピードも速く、スラングが飛び交っているから。
でも1対1で話すと相手は自分の英語レベルに合わせてゆっくり話してくれたり、聞き取れなければ何度でも言い直してくれます。
それでもわからなければ違う表現で伝えてくれますし、その場でスマホの翻訳に頼ることもできるので会話する方が断然ラクです。
あと、ほんの少し会話が通じただけても充実感もありますし、何より人と人で気持ちが伝わるのは楽しいです。
もし会社や学校に外国人がいるなら、「英語を勉強したいから」という意思を伝えたうえでちょっとお茶や食事に誘ってみるのがおすすめです。
相手も母国語で話せるので意外と喜んで付き合ってくれたりすると思います。
あとはオンライン英会話が便利です。
講師は仕事として会話してくれるので全く気を使わず、自分の英会話上達のサポートをしてくれます。
どこのオンライン英会話を使うかにもよりますが、多くは「講師=先生」というよりも普通の外国人とラフな感じで話せるので、普通に友達と雑談する感じで話せて意外と楽しめます。
また、すでにオンライン英会話をやってるのに「雑談がうまくできない」という人は、他のオンライン英会話を試してみると意外と簡単に解決する可能性があります。
「たまに愛想が悪い講師がいる」「講師が素人すぎて会話が続かない」などハズレ講師にあたると、モチベーションが下がってしまいます。
そういう人には、 いま私が使っているQQ English というオンライン英会話をおすすめします。
なぜなら講師のハズレがないから。
QQ English は講師全員が資格を持つ正社員で、かなりしっかり教育されています。どの講師も丁寧で優しく話しやすい空気を作ってくれるので、特に初心者にとってはやりやすいです。
また最低週1回(月4回)からレッスンプランが選べるので、月2千円台の低価格でゆっくり始めることもできます。
現時点では無料体験も2回できるのでよかったら試してみてください。
良い講師とレッスンすると、それだけで「英会話がうまくなったかな?」と思えるほど違うものです。
とにかく頭で考えるよりも、直接人と会話する機会を増やすのが英語力の上達には1番です。
英語の雑談ネタ・例文
なお、英会話の雑談に使えるネタや例文を以下の記事にまとめています。
そのまま使える例文や、ほんの一部を自分用にカスタマイズして使える例文が計100フレーズ以上あるので、よかったらあなたの雑談ネタのストックに役立ててみてください。
まとめ【英語の雑談は少し準備すればOK】
日本人が英語を習得するのに必要な学習時間は2,200時間と言われています。(アメリカ国務省付属の外国語研究期間FSI(Foreign Service Institute)調べ)
でも実はそのうち約1,200時間は中学・高校までの学習時間で学習済みで、社会人になって必要なのは残りの1,000時間とのこと。
つまりほとんどの人は英会話に必要な知識の大半は学生時代のうちに学習済みということです。
そう考えるとあとはいかに効率よく実践するかということですね。
まず「英語が話せない」という思い込みを消し去って英語で話してみる。
あとは得意な話題をちょっとずつ増やしていけば「英語で軽い雑談ができる人」になる日はそんなに遠い話でもなさそうですよね。
英語の雑談を克服するための解決策5つ
- 英語で雑談ネタを事前にストック
- 英語の雑談は「いい加減」に
- 会話の流れをコントロールする
- 英会話でお決まりの話題は答えを用意しておく
- 英語でコミュニケーションの機会を増やす
これらを参考に、ぜひチャレンジしてみてください。